長期休暇前に必ず確認したい!情報漏えい対策チェックリスト

- 長期休暇が「狙われやすい」理由とは?
- 見落としがちな“うっかり”が、セキュリティ事故につながる
- 休暇前後に見直したい、セキュリティ対策のポイント
- 「事前確認」で長期休暇を安全に
- セキュリティ対策は「できることから」始めよう
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1. 長期休暇が「狙われやすい」理由とは?
お盆や年末年始、ゴールデンウィークといった長期休暇は、多くの企業で人の動きが止まり、システム管理者や従業員の多くが不在になります。こうした状況は、サイバー攻撃者にとって絶好の機会です。
近年では、休暇期間中に合わせて標的型攻撃や不正アクセスが仕掛けられるケースが増えており、「人がいないタイミング」を狙った攻撃は珍しくありません。
なぜなら、長期休暇中は次のような状況が起きやすいためです。
- インシデント発生時の初動対応が遅れる
- 利用されていない端末が無防備な状態で放置される
- アップデートやパッチ適用が止まる
- 社外で持ち出された機器の管理が甘くなる
たとえ完璧な技術対策を講じていても、「運用の隙」や「対応の遅れ」があれば、そこが攻撃の入り口となります。
「休暇後に気づいたときには、既に被害が拡大していた」
そんな事態を避けるためにも、休暇前の“備え”が極めて重要です。
このコラムでは、長期休暇中に起こりがちなリスクや見落としやすいポイントを確認しながら、効果的な対策のヒントをご紹介していきます。
2. 見落としがちな“うっかり”が、セキュリティ事故につながる
「セキュリティ対策はしているつもり」でも、長期休暇という特殊な状況では、普段なら気を配れるはずのことが、思わぬリスクになることがあります。
たとえば、こんなことに心当たりはありませんか?
■ 使わない端末の電源、そのままになっていませんか?
休暇中、利用されないPCやサーバー、ネットワーク機器。
「どうせ誰も触らないから」と電源を入れたままにしておくと、外部からのリモート攻撃やマルウェア感染のリスクが残ったままになります。
■ 異動・退職者のアカウント、残ったままになっていませんか?
不要なアカウントを放置していると、不正アクセスの入り口になります。
特に休暇前後は人事異動や退職のタイミングと重なることが多く、アカウント管理の見直しが後回しになりがちです。
■ 休暇明け、メールをそのまま開いていませんか?
長期休暇後の受信トレイには、大量の未読メールが溜まっています。
その中に迷惑メールや標的型攻撃メールが紛れていても、確認を急ぐあまり油断して開封してしまうケースが少なくありません。
■ 社外に持ち出したノートPC、その後どうしていますか?
社外で利用した端末は、ウイルス感染や設定変更などのリスクを抱えたままになっている可能性があります。
「とりあえずネットに繋ぐ」前に、ウイルススキャンや定義ファイルの更新を済ませることが重要です。
このように、ちょっとした見落としが重大な情報漏えいやシステム障害につながることもあります。特に長期休暇では、対応の遅れが被害の拡大につながりやすいため、事前にありがちなミスを洗い出しておくことが、もっとも基本的かつ効果的な対策です。
3. 休暇前後に見直したい、セキュリティ対策のポイント
長期休暇に備えるうえで重要なのは、“休暇前”と“休暇後”で分けて対策を考えることです。
ここでは、管理者と利用者それぞれの立場で、特に見落としやすいチェックポイントをいくつかご紹介します。
■ 管理者向け|休暇前に見直したい対策
● 不要なアカウントや権限が放置されていないか
異動者や退職者のアカウントが残ったままになっていると、不正利用のリスクがあります。
休暇前に必ず棚卸しと削除を行いましょう。
● インシデント発生時の緊急連絡体制は整備されているか
休暇中のトラブルに即時対応できるよう、最新版の連絡網や通報フローを整備しておきましょう。
● 使わない機器の電源は切られているか
稼働が不要な端末や機器は、物理的に電源を落とすことでリスクを低減できます。特に社外アクセス可能な機器には注意が必要です。
■ 利用者向け|休暇前後に意識したい行動
● 会社のPCやデータを持ち出すときは、申請と管理を徹底
私的利用や無断持ち出しは、紛失や盗難による情報漏えいの原因になります。
必ず社内ルールに従い、適切に管理しましょう。
● 休暇明けのメールは慎重に確認する
長期休暇後は、標的型攻撃メールが溜まりやすい時期でもあります。
件名や送信元に少しでも不審な点があれば、すぐに開封せず、別の手段で確認を行いましょう。
● 使用再開前にウイルス定義ファイルを更新
休暇中にPCの電源を落としていた場合、定義ファイルが古い状態になっている可能性があります。
業務再開前にウイルス対策ソフトを最新状態に更新し、スキャンを実施しましょう。
これらはあくまで一部の項目にすぎません。
より網羅的な対策を行うには、「誰が」「いつ」「何をすべきか」を一覧で整理し、関係者全体で共有しておくことが効果的です。
4. 「事前確認」で長期休暇を安全に
長期休暇中は、セキュリティの“抜け”が起きやすいタイミングです。
人が不在であること、確認作業が後回しになりやすいこと、対応が遅れやすいこと。これらが組み合わさると、普段は防げていたリスクがそのまま侵入経路になる恐れがあります。
だからこそ、「やっておけばよかった」と後悔しないためにも、休暇前の事前確認と、休暇後の初動対応が重要です。
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今回ご紹介した対策は、「長期休暇前に見直したいセキュリティチェックリスト(PDF)」にて、
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にそれぞれ具体的なアクション項目として整理されています。
✅ 休暇前の確認作業の抜け漏れ防止に
✅ 社内メンバーへの事前共有用として
✅ 休暇明けの対応チェックにも便利
といった場面でご活用いただける内容となっております。
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5. セキュリティ対策は「できることから」始めよう
セキュリティ対策というと、「すべてを完璧にやらなければ」と身構えてしまいがちです。
しかし実際には、現実的な範囲で“今できること”を確実に積み重ねることこそが、もっとも効果的な一歩です。
今回のコラムでは、長期休暇中に起こりやすいリスクや、ありがちな見落とし、そして管理者・利用者それぞれの立場で確認すべき対策についてご紹介しました。
長期休暇は心身を休める大切な時間である一方、人や対応が手薄になることによって、セキュリティリスクが高まる時期でもあります。だからこそ、事前に「何を確認しておくべきか」を見える化し、備えておくことが大切です。
また、予防策だけでなく、休暇中・休暇明けに“何か起きていなかったか”を確かめる体制=ログ管理や異常検知の仕組みも、あわせて検討しておくことで、より安心した体制が整います。
不正アクセスや情報漏えいに立ち向かうためのログ活用の考え方については、こちらの記事も参考になります。
「備えたつもり」で終わらせないために、ぜひご一読ください。