コラム

COLUMN

「うちは関係ない」が招く落とし穴!サプライチェーンのセキュリティ対策

  1. 自社だけ守っていれば安心、はもう通用しない
  2. なぜ中小企業が狙われやすいのか
  3. よくあるセキュリティ対策の“誤解”
  4. まず始めたい3つのセキュリティ対策
  5. 信頼を守る“共同責任”としての対策

サイバー攻撃の被害は、企業の大小を問わず拡大しています。とくに近年注目されているのが「サプライチェーン攻撃」と呼ばれる手口です。これは、企業の取引先や委託先といった“つながり”を狙って攻撃を仕掛ける方法です。

IPA(情報処理推進機構)が2025年2月に公開した中小企業の実態調査によると、

  • サイバー被害を受けた企業の約2割が「他社経由での侵入」だった
  • インシデントの影響が「取引先にまで及んだ」企業は約7割にのぼる

という結果が示されています。
つまり、セキュリティ対策を怠っていた企業が、結果的に他社へ迷惑をかけてしまった例が非常に多いということです。これからの時代は、「うちは関係ない」「自社さえ守れればいい」という姿勢では通用しなくなっています。

参考:IPA(情報処理推進機構)|「2024年度中小企業等実態調査結果」速報版


「サイバー攻撃=大企業が狙われるもの」というイメージは根強くありますが、実際は中小企業こそ狙われやすいターゲットです。その理由は主に以下の3点です。

人的リソースが不足している

多くの中小企業では、情報システム専任の担当者がいない、あるいは他業務と兼務しているというケースが一般的です。そのため、セキュリティ対策に十分な時間や知識を割くことができず、隙が生まれやすくなります。

セキュリティ対策が後回しにされがち

中小企業では、売上や事業運営に直結しない投資は「できれば避けたい」と考えられることも多く、**セキュリティ対策の優先順位が低くなりやすい傾向があります。**また、「何をすればよいのか分からない」という理由で、手をつけられていない企業も少なくありません。

社内外の連携が甘い

セキュリティは一部の人だけが頑張っても成り立ちません。中小企業では、社内での情報共有やルールの徹底が不十分だったり、外部委託先とのセキュリティ認識に差があることで、思わぬリスクが発生します。

攻撃者はこのような“隙”を見逃しません。
中小企業を「入口」として侵入し、その先にある大手企業や顧客の情報へとつながっていくルートを狙っているのです。


中小企業の中には、一定の対策をしているつもりでも、本質的なリスクを見落としているケースがあります。ここでは、ありがちな誤解をいくつか紹介します。

「クラウドを使っているから安全」

クラウドサービスは多くの場合、ベンダーが一定のセキュリティ対策を講じていますが、それだけで安心するのは危険です。社内の端末管理やアクセス制御が甘ければ、クラウド経由での漏洩も起こりえます。

「ウイルス対策ソフトを入れているから大丈夫」

ウイルス対策ソフトは重要な対策のひとつですが、**すべての攻撃を防げるわけではありません。**フィッシングメールやゼロデイ攻撃など、日々新しい手口が登場しているため、複数の対策を組み合わせる必要があります。

「ログは取っているから安心」

ログを取るだけでは意味がありません。取得したログを定期的に確認・分析して初めて、不審な動きを検知したり、インシデント発生時に原因を追跡できるのです。多くの企業で「取っているけど見ていない」という状態になっています。

「セキュリティはIT部門に任せている」

セキュリティは全社的な取り組みであり、一部門の責任にしてしまうと、現場での意識や行動がついてこないという課題が生じます。社員一人ひとりの意識改革も欠かせません。


完璧な対策をいきなり目指す必要はありません。まずは、自社の状況を見える化し、小さな対策から着実に始めることが重要です。

アクセス制御の徹底

「誰が、どのシステムに、どの権限でアクセスできるか」を明確にし、共有IDの管理や特権IDの使用制限を行いましょう。特権ID管理についてさらに詳しく知りたい方は、以下のコラムをご覧ください。このコラムでは、特権ID管理の基本とその重要性について詳しく解説しています。

特権ID管理とは?基礎知識やID管理との違いをわかりやすく解説

ログの取得と活用

操作履歴をログとして記録し、定期的なチェックと異常検知の仕組みを整えることで、不正の早期発見や抑止が可能になります。

社内教育とルールの明文化

社員一人ひとりが自分も狙われる可能性があることを理解し、日常的に注意すべきポイントを把握することが重要です。簡易的なガイドラインの整備だけでも、リスクを大きく減らすことができます。


サイバー攻撃のリスクは、もはや「一社だけの問題」ではありません。
企業同士がつながる時代だからこそ、一社のセキュリティの甘さが、他社を巻き込んだ被害につながる可能性があるのです。

特に中小企業は、大手企業からの委託を受ける機会も多くなっている中で、「取引先からの信頼を守る」ことが企業の継続的な成長に直結します。

まずは、自社の対策状況を見直し、できるところから一歩ずつ始めてみませんか?

アクセス制御・ログ管理から始めるセキュリティ対策

特権IDの利用制御や操作ログの取得を自動化できるツールの導入も、無理なく始められる対策のひとつです。

ログ管理や特権ID管理などのセキュリティ対策は、ウイーズ・システムズにお任せください。
金融機関を中心に20年以上の導入実績があり、各社の課題や運用体制に合わせたご提案が可能です。
無料相談も承っておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

Writer 雫田 貴一
WEEDS SYSTEMSのWebマーケティング担当者。 マーケティングだけでなく、システムの導入からセールスのサポートに至るまで幅広く手掛けています。 情報セキュリティに不安を感じるユーザーの悩みや課題を解決すべく、日々情報発信に努めています。